土浦周辺のはたごしらえ

土浦市博物館の「はたおり教室」は、平成2年に始められた。以後20年以上続けられ、100名を超える受講生（伝承者）を輩出している。織物産地ではない土浦のはたおりは、農家で自家用の綿を栽培し、母から娘へと伝えられてきたもので、家事仕事として行われてきたものである。平成21年度は「木綿作り」に加え、「絹作り」にも挑戦した。昔、この地方では養蚕（ようさん）が盛んで、近くに製糸工場も立ち並び、多くの人々が蚕業を支え、また貴重な収入源でもあった。今でも土浦市周辺の数軒の農家では、養蚕の伝統を継いでいる。「はたおり教室」の卒業生で組織した「綿の実」は、蚕業技術研究所の協力と近隣の農家の指導を得て蚕（かいこ）の飼育も行なった。
　このビデオは、はたおり教室の活動20周年の集大成として、「木綿のはたごしらえ」を中心に、絹の「座繰り」「かせ上げ」「織（おり）」を継承するため制作された。

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