祭りのふるさとあなん　～阿南町の民俗芸能～

長野県の最南端、県境に位置する阿南町には中世の姿をそのままに民俗芸能が残されている。永い歴史と風土が祭を育て、祭人を育んできた。この地域には、国の重要無形文化財をはじめとする、多くの民俗芸能がある。五穀豊穣を祈って、鉄製の小さな“鍬”を祀る「日吉の御鍬（おくわ）まつり」、重厚な筏を組み上げ、池に浮かべて神をお迎えして無病息災を祈る「深見の祇園まつり」、祖先と新たに亡くなった人のために、念仏を唱えながら太鼓を打つ｢和合の念仏踊り｣、古く四国や大阪から伝えられ神事として奉納される「早稲田の人形芝居」、囃子方を乗せて村を練り歩く「粟野の囃子屋台」などが紹介されている。この地域は、これらの民俗芸能が確かな形で残されており、貴重な民俗の遺産として受け継がれている。

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