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たからづかしむけいみんぞくぶんかざい にしたにちくのちまきのしょくぶんか

宝塚市無形民俗文化財 西谷地区のちまきの食文化

兵庫 / 宝塚市 ( たからづかし ) 関連分類: 習俗

ちまきは、中国戦国時代の楚の屈原を弔うために始まったとされる端午の節句の行事が由来とされ、それが日本に伝来し、霊力のある茅(チ)の葉で最初に巻いたため、ちまき(茅巻き)という名前がついたと言われています。
ちまきの名称が現れるのは奈良時代で、その後都より地方に広がっていく過程で、それぞれの地域に生育するササ類、ススキ、ヨシ、ダンチクなどの植物の葉で包むように多様化していきました。
西谷地区では、毎年6月に全国的にもきわめて稀なナラガシワとヨシの2種類の植物で包むちまきが作られています。ナラガシワとヨシを使ったちまきは、昭和初期まで猪名川上流域と武庫川中流域で広く作られていましたが、現在では、全国的に西谷地区以外の地域ではほとんど作られていません。
西谷地区で受け継がれてきた習俗として、昔は各家庭に一本はナラガシワの木があったそうです。作ったちまきは神様や仏様にお供えし、神様にお供えする際は、1柱に1本とし、仏様にお供えする際は、1束又は何束かまとめてお供えしていたそうです。また、田植えが終わった後の労いとして食されていたほか、里帰りの際に土産として持たせるなど、贈答の習わしとなっていたようです。
近年では、西谷ちまき保存会により、ちまき作りイベントの開催や、伝統的な西谷ちまきの作り方の調査研究や後継者の育成がおこなわれています。
地域特有の食文化は、食の多様性や少子高齢化などの影響により、全国的にも消滅しつつあります。ちまきについても、近年では、ササ類で包むちまきのみが一般化している状況です。ナラガシワとヨシの葉を使った地域固有のちまきである、西谷地区のちまきは地域の伝統的な食文化そのものであり、後世に伝えていくべき稀少な習俗です。



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https://www.city.takarazuka.hyogo.jp/


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