名嘉真の豊年祭

恩納村名嘉真では、毎年旧暦８月１５日頃に豊年祭が行われる。名嘉真には青年会がなく、豊年祭とそれに先立つ旧盆のエイサーを行うのは「二才中（ニーセージュウ）という高校卒業後３７歳までの男子と、同じく２２歳までの女子で構成される組織であり、沖縄の古い村落組織の形態をいまもよく残す。しかし、二才中を統率する二才頭の責務は重く、仕事を村外に求めることの多い今日では、区長を含む行政区の助けなしには豊年祭の実施が困難となり、豊年祭を成り立たせる諸行事も疎かになっている。　平成２７年度の豊年祭では、行事をできるだけ再現した。　また、名嘉真で伝承される豊年祭の二才踊りや女踊りは、近代に琉球舞踊となる前の、近世の御冠船踊り（ウクヮンシンウドィ）をよく伝え、身体技法の点でも特色がみられる。　しかし一時期、師匠の指導が及ばなくなって型が崩れた箇所の修正を試み、今後の手本となるべき映像を作成した。【平成27年度制作】

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