出演地域伝統芸能


エイサー御坊祭の「獅子舞」、「四つ太鼓」浦浜念仏剣舞ひろしま安芸高田
西馬音内盆踊り東方組太鼓踊りつきじ獅子祭

エイサー [沖縄県・うるま市]

エイサーは、本土の盆踊りにあたる沖縄の伝統芸能のひとつ。仏典を広めるために発生した念仏踊りが、しだいに姿を変えていったものであり、各地域それぞれに独自の衣装・踊り・掛け声など特色を持つ伝統が受け継がれています。
中でも本島中部に位置するうるま市は「伝統エイサーの郷」と言われ、格式のあるエイサーが残っています。 演者同士が踊りながら交差し、さまざまな形へと大胆に変化する演舞体系、また、鮮やかな色を取り入れた衣装、男性の大太鼓による力強い踊り、女性によるしとやかな手踊りなど見所満載です。

御坊祭ごぼうまつりの「獅子舞」、「四つ太鼓」 [和歌山県・御坊市]


御坊祭は、小竹八幡神社の祭礼で、毎年10月4日(宵宮)・5日(本祭)に行われます。県中部の日高地方最大の祭礼で、大勢の見物客を集め続けています。祭りの起源は定かではありませんが、中世末に中断した後、寛永19年(1642)に「すぐさま祭を行え」と神のお告げがあり再興したと伝えられています。現在は、獅子舞、奴踊、戯瓢踊、雀踊などを奉納しています。また、四つ太鼓と呼ばれる歌舞伎風に化粧した男児を乗せた太鼓台が伊勢音頭に合わせて威勢よく道中を練り歩き、10メートル以上の大幟が力自慢の男性によって見事に差し上げられます。

浦浜念仏剣舞うらはまねんぶつけんばい[岩手県・大船渡市]


浦浜念仏剣舞は、三陸町越喜来の浦浜地区に伝えられている念仏剣舞です。江戸時代中期または以降に始まったと推測されています。念仏和讃にのせ、ささらが香炉を高く持ち上げ庭をめぐり、踊り手に焼香させる作法、中踊りでの蹲踞、踏み込みの力強さ、後半の剣をふりかざし激しい戦いを演ずる豪放磊落な気風が特長です。東日本大震災では拠点施設が全壊し、道具の大半を流失。一時は継続が危ぶまれたものの、念仏剣舞は「供養」の意味合いが強く、「こういうときこそ」という思いから、百か日の供養のため地域を回り活動を再開しました。

ひろしま安芸高田神楽あきたかたかぐら [広島県・安芸高田市]

安芸高田市の神楽は、出雲流神楽が石見神楽を経て、江戸期にこの地域に伝えられたと考えられています。また、その過程で、九州の八幡系の神楽や高千穂神楽・備中神楽、さらに中国山地一帯に古くから伝わる農民信仰などの影響を受けて、現在の形態になったといわれています。その特徴は演劇性が強いという点で、極めて大衆的で、のびのびした伝統芸能に発展しました。現在では市内に22の神楽団が神楽を舞い、舞人たちはその技を磨き、神楽の継承と保存に大きな役割を担っています。

西馬音内盆踊 にしもないぼんおどり [秋田県・羽後町]

西馬音内盆踊りは、日本三大盆踊りの一つです。毎年8月16日から18日の三日間行われ、三日間で約10万人の観光客が訪れます。素朴で野趣あふれた囃子とは対照的に、流れるように優美で緩やかな動きの踊りが特徴です。その由来は、七百年余り前に源信という修行僧がもたらした豊年祈願の踊りと、慶長6年に滅びた西馬音内城主小野寺一族を偲んで捧げた供養の踊りが融合したと伝えられています。編み笠や彦三頭巾で顔を覆い、踊る者の顔をあらわにしない独特の風体は幻想的で妖しい雰囲気を漂わせ、没我の境地にある踊りは幽玄の世界へと誘います。

東方組太鼓踊ひがしかたぐみたいこおどり [熊本県・湯前町]

東方組太鼓踊りは、球磨地方に数多く残る「臼太鼓踊り」のひとつで、勇壮な踊りとして知られています。壇ノ浦で破れた平氏が球磨の地に落ち延びた後、子孫が昔日をしのんで踊り始めたとも、また、相良氏が士気鼓舞を目的にはじめたものが、豊年踊りの十五夜踊りと結び付いて風流化したものとも伝えられています。かつては、干ばつ時の雨乞いにも踊られ、西南戦争では焼き打ちの災難を逃れ、夜もすがら踊り祈ったという話が残っています。宮崎県側に多くみられる“背負いもの”を付ける臼太鼓と違い、兜をかぶるのも特徴的といえます。

つきじ獅子祭ししまつり [東京都・中央区]

波除稲荷神社の夏越し大祭「つきじ獅子祭」の始まりは、江戸時代に遡ります。当時、築地は堤防を築いては流される最大の難所でした。そんな折、海面に現れたご神体をお祭りしたところ波風が止み、人々は御神徳のあらたかさに驚き、「龍」「虎」「獅子」の巨大な頭を担いで奉納したのが「つきじ獅子祭」の始まりと言われています。関東大震災で、修理に出していた一対の獅子頭を残し全て焼失してしまったものの、後の昭和2年に現在の宮神輿が完成し、神輿の祭りが続きます。そして、平成2年には「天井大獅子」が、平成14年には「お歯黒獅子」が改めて再興されました。江戸時代以来の大獅子を担ぐ伝統に、新しさを兼ね備えたお祭りです。

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