1日目[2/27]: 表児の米|数河獅子|河口の 稚児の舞|黒石よされ|芦別獅子
2日目[2/28]: 銚子はね太鼓|武雄の荒踊|白石踊|大海の放下|萩野鹿子踊
| 長崎くんち 龍踊
表児の米(ひょうこのこめ)(福井県 坂井市) [2/27上演]
福井県坂井市丸岡町北横地の布久漏神社に数百年前から伝わる、女人禁制の神事です。毎年9月14日(現在は敬老の日の前々日)の宵、十郷用水の恵みに感謝し、五穀豊穣を祈願します。神事は「おたしより」という行事の後、白シャツ・下帯姿の男たちがリズミカルに初穂米を搗ち、その合間に臼を持ち上げて力自慢をします。搗った米は蒸して神前に供されます。これが「表児の米」です。残りは小さく丸められ参詣者に箕で撒かれます。
数河(すごう)獅子(岐阜県 飛騨市) [2/27上演]
数河獅子は、毎年9月5日に飛騨市古川町の白山神社と松尾白山神社の秋の例祭で豊穣への感謝をこめて交互に奉納されています。今回は村人たちが平和の中で狂喜乱舞する場面を表現したといわれる、雄と雌の2頭の獅子による「曲獅子」をご覧いただきます。これは古老達の厳しい教えを受け、上達しなければ舞うことができない、曲芸の限りを尽くす舞です。
河口(かわぐち)の 稚児の舞(山梨県 富士河口湖町) [2/27上演]
河口浅間神社に奉納する稚児舞の起源は諸説ありますが、864年の富士山大噴火の時に、鎮火の神である浅間明神をこの地に奉斎して鎮火祭りを行い、噴火を鎮めた祭神のご苦労をお慰めするために始めた、とされています。4月25日の例祭である孫見祭りと7月28日の太々御神楽祭に氏子の中から選ばれた7歳から12歳の少女が清純な姿で神前に進み舞を奉納します。
黒石よされ(青森県 黒石市) [2/27上演]
「黒石よされ」の起源は、およそ500年から600年前といわれ、盆踊りの時の男女の恋の掛け合い唄であったといわれています。「よされ」の語源は、豊作のときには「仕事をよして楽しく踊りなされ」、凶作のときには「このような世の中は早く去れ」という意味が込められているとされています。毎年8月、黒石市街地を中心に約3千人余の踊り子たちが流し踊り、乱舞を繰り広げる祭りで、見る人を圧倒します。
芦別(あしべつ)獅子(北海道 芦別市) [2/27上演]
1895年に富山県砺波地方から芦別に入植した人々が、郷里に伝わる獅子舞を再現しようと、1900年に獅子舞を神社に奉納したのが芦別獅子の起こりです。1962年には芦別市無形文化財に指定されました。途中、後継者不足などで中断を余儀なくされましたが、1993年の芦別市開基100周年を迎え復活がなされました。別名、百足獅子ともいわれ全長7.5mの胴幕の中に10人が入り舞うのは、現代の獅子舞の中では最大規模とされています。
銚子はね太鼓(千葉県 銚子市) [2/28上演]
はね太鼓は、江戸時代に漁民が大漁を願い太鼓を叩いたことが起源とされる銚子市の無形民俗文化財です。徐々にパフォーマンス要素が加わり、“魅せる太鼓" として見る者を圧倒してきました。その特徴は、二人の打ち手が首とあばらで太鼓を支え担ぎ、打っては跳ね、跳ねては回り、太鼓もろとも宙を舞う勇壮な太鼓演奏です。極め付きは「ねかせ打ち」、相手を地に這わせ、太鼓を打ちまくる、黒潮躍る海の男の力と技の太鼓です。
武雄の荒踊(たけおのあらおどり)(佐賀県 武雄市) [2/28上演]
佐賀県武雄市の「武雄の荒踊」は旧佐賀藩武雄領のみに伝わる芸能です。その起源は約470年前、武雄領主後藤氏が島原領主有馬氏との戦いに勝利したことを祝して、足軽たちが即興的に踊ったのが始まりとされています。3地区で継承される踊りの所作はそれぞれ違いが見られますが、今回は優美で手の振りに特徴のある「中野の荒踊」をご覧いただきます。
白石踊(しらいしおどり)(岡山県 笠岡市) [2/28上演]
笠岡市白石島に古くから伝わる盆踊りで国の重要無形民俗文化財に指定されており、源平水島合戦で戦死した人々の霊を慰めるために始まったと伝えられています。一つの音頭と大太鼓で男踊・女踊・娘踊・奴踊など十数種類の異なる踊りが一つの輪になり混然一体となって雄壮活発・豪華絢爛に踊られる全国でも他に比を見ないものです。今でも島民の暮らしと密接に結びついており、白石島の文化を代表するものの一つとなっています。
大海の放下(おおみのほうか)(愛知県 新城市) [2/28上演]
三方を山に囲まれた大海地区。「大海の放下」は、毎年8月の14、15両日に行われる盆の行事で、高さ3mもの大団扇を背負い、腹に太鼓をくくりつけ、古くから伝わる歌謡に合わせて舞い踊ります。平安末期、歌と念仏をもって放浪した放下僧のわざが、時代を経て大道の芸となり、この地に根を下ろしたものといわれています。夕刻から初盆の家々を訪ね、新仏の供養をして廻ります。哀調を帯びた節回し、鉦や笛の音が宵のまちに響きわたります。
萩野鹿子踊(はぎのししおどり)(山形県 新庄市) [2/28上演]
新庄市北部の萩野地区に伝わる民俗芸能で、毎年9月23日に地区の宝積寺の祭礼と、8月26日の新庄まつり後に新庄城跡戸沢神社と護国神社に奉納されています。この地方では五日ごとに風が吹き、十日ごとに雨が降ると豊作になるという言い伝えから、五穀豊穣を祈願する踊りと考えられています。7人の踊り手と "ささら"という楽器を用いた2人の「地方」で構成され、カモシカを模した鹿子踊りは全国唯一のものといわれています。
長崎くんち 龍踊(じゃおどり)(長崎県 長崎市) [2/28上演]
龍踊は、長崎諏訪神社の大祭「長崎くんち」の奉納舞(国指定重要無形民俗文化財)の一つで、勇壮な伝統芸能として広く知られています。唐人屋敷と密接な関係にあった長崎本籠町の町民が唐人達の指導をうけ、三百余年の間に踊り方が非常に巧みになり、日本独特の巧妙な演技を見せるに至りました。長さ20mの龍体が唐服を着た玉使いが操る玉を追って独特な唐楽拍子に合わせて、まるで生きているかのように踊る様は実に壮観です。
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