一般社団法人 地域創造

滋賀県守山市 守山市民ホール  第15回ルシオールアートキッズフェス ティバル

 滋賀県守山市で5月17日、守山市市民文化会館(守山市民ホール)をメイン会場に「第15回ルシオールアートキッズフェスティバ ル 」が開催された。大ホールでは1,000人以上の親子を前にびわ湖ホール声楽アンサンブルによる「0歳からのコンサ ート」や映画音楽などをプログラムした日本センチュリー交響楽団による「オーケストラコンサート」、ロビーでは無料で関西フィルハーモニー管弦楽団アソシエイト・コンサートマスター堀江恵太らによる弦楽四重奏、守山市在住の打楽器奏者・宮本妥子率いる打楽器アンサンブルと草津の児童合唱団の共演なども披露された。また、会館所属の「ルシオールユースウインドオーケストラ(LYWO)」のコンサートや、会館に隣接する立命館守山中学校吹奏楽部の屋外コンサートも行われ、みんな熱心に耳を傾けていた。

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0歳からのコンサート

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ルシオールユースウインドオーケストラのコンサート


 このフェスティバルを守山市、守山市教育委員会とともに主催しているのは、文化会館を運営する守山市文化体育振興事業団だ。小森慎也館長によると、2010 年から17年まで行われていたびわ湖ホールの「ラ・フォル・ジュルネびわ湖」のプレイベント的な位置づけで、12年にスタートしたという。

 「当初は聴衆の育成をミッションに、オーケストラコンサートはオペラなど市民には馴染みの薄いクラシックの名曲をプログラムしていたんです。しかし、ラ・フォル・ジュルネ終了後は集客に苦戦するようになり、昨年からより親しみやすい曲目に方針転換しました。22年に設立したLYWOの定期演奏会(無料)がいつも満席で、それが入り口になってプロのオーケストラを聴きたいと考える方も増加。若年層への招待枠を増やしたこともあり、去年、今年と満席になっています」

 ちなみにLYWOが創設されたのは、当時の守山市長から「若い世代がホールをもっと利用する仕組みはできないか」と持ちかけられた小森が、吹奏楽での活動を思いついたことがきっかけだった。
 「守山市には吹奏楽部の顧問の先生に優秀な方が多く、市内の学校がしばしば大会の滋賀県代表に選ばれるほどレベルが高い。それで、私自身もかつて学んだことのある武藤千尋先生に相談しました。先生がすでに定年を迎えていらっしゃったこともあり、先生をホール職員に迎えて 、中高生のウインドオーケストラを 立ち上げました。初年度には文化庁の地域文化倶楽部創設支援事業のモデル事業にも採択されました」

 現在、LYWO の指揮者を務める武藤は言う。「最初は小学生のジュニアバンドを立ち上げたいと相談されましたが、小学校には吹奏楽部がなく、楽器もないので、まずは中高生からスタートしたほうがいいと考えました。練習は、学校の部活との両立が基本です。練習が重なる場合は部活を優先してもらう。ですから、部活と競合するコンクールには出場しません。LYWOではプロの講師を招いたパート練習を2カ月間に3回ほど実施しています。文化会館の部屋が空いていればいつでも自主練習に使用できるのも特徴でしょう。一般に吹奏楽ではポップスなども演奏しますが、うちは古典をしっかりやり、実力をつけています。一方で、活動はどこまでも教育的に、どの生徒も楽しく演奏できるよう心がけています」

 昨年には満を持して30人ほどが在籍する小学生のための吹奏楽団「ルシオールジュニアバンド(LJB)」をスタート 。 その際には全国に提供を呼びかけ、子どもたちが使う楽器を集めた。なお、守山市には、1995年創設の守山市民吹奏楽団があり、武藤はその指導者でもある。
 「大切なのはこの先。LJB、LYWO、守山市民吹奏楽団が、良い循環をつくっていかなければなりません。また、いつか学校の部活に限界が来た時には、地域移行として受け皿にならなけばとも考えています」(武藤)

 こうした活動が軌道に乗りつつあるなか、ホールは来年4月から2年半の改修工事に入る。これまでの活動が評価され、市の協力により、吹奏楽に配慮した改修設計や代替施設の手配も進んでいるという。「どの活動も継続します」という小森館長の言葉が力強かった。


(舞台芸術ライター・高橋彩子)

●第15回ルシオール アート キッズフェスティバル
[会期]2026年5月17日
[主催](公財)守山市文化体育振興事業団
[会場]守山市民ホール、立命館守山中学校・高校、あまが池プラザ・親水緑地 ほか
[出演]日本センチュリー交響楽団、びわ湖ホール声楽アンサンブル、ルシオールユースウインドオーケストラ ほか


●守山市市民文化会館(守山市民ホール)

1986年11月開館。1,300席の大ホール、300席の小ホール、市民ギャラリー、リハーサル室、練習室、学習室・調理実習室などを有している。2006年より指定管理者として公益財団法人守山市文化体育振興事業団が運営。同財団では守山市内の小学生約30人が所属するルシオールジュニアバンド、守山市内の中高生60人ほどが所属するルシオールユースウインドオーケストラ(両方とも月会費5,000円)を運営し、定期演奏会のほか、守山市内の小中高校生や市民の吹奏楽団が一堂に会して世代を超えて合同演奏やマーチングショーを披露する「ルシオール吹奏楽フェスタ」などさまざまな事業を展開

 

 

 

 

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