一般社団法人 地域創造

第41号 NPO施設のいま(2016年度3月発行)

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国内掲載記事概要一覧 (本誌 P.68「資料編」).pdf (PDF 181KB)

特集 NPO施設のいま

文化のまちづくりにおいて市民やNPOが大きな役割を担う現在。
公立文化施設においてもNPOが指定管理者になり、また、廃校活用などで市民やNPOが活躍する事例も増えている。
その最前線を取材する。

空間のエスプリ

体験レッスン

座談会

SCOPE

海外STUDY

イラストSCOPE

資料編

特 集 NPO施設のいま

1 北海道砂川市│砂川市地域交流センターゆう
市民目線のアイデアで人を育て、まちづくりを担うく

文:神山典士

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© 雨田芳明

市民目線のホール。市民による市民のための管理が徹底した運営体制。そして太田をはじめとするプロのスタッフ陣。
それらが奇跡的にリンクしたことで、この10年でゆうには深く根の張った文化と、大きな砂川愛が育った。子どもたちは口々に言う。
「大人になってもずっと砂川に住んで、ゆうでみんなとお芝居をつくりたい」 「ゆうは私の青春時代の思い出が集約されています。ゆうがあったから、 私はそれまでとは違った人間に成長できた」
次の10年を背負うまちの主人公たちも、ここで着実に育っている。(抜粋)

2 北海道岩内町│木田金次郎美術館
絵の町・岩内の誇りを守る“町立民営”美術館

文:田中健夫

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© 雨田芳明

「目指したのは“みんなでつくる美術館”です。当時は指定管理という制度はありませんでしたが、“町立民営”の構図が自然な流れで固まっていきました。美術館を建てて良しとするのではなく、運営体制もまちの人でつくっていく。そして、木田作品の継承だけでなく、木田という人間を通して岩内の魅力を伝え、地域住民のネットワークを広げ、次世代の人材を育てていこうと考えました」(抜粋)

3 東京都新宿区│四谷ひろば
住民組織とNPO2団体が協働し都心の元学校を地域と文化の広場に

文:田中健夫

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© 雨田芳明

そして08年4月1日、世代を超えた交流の場、地域住民による地域貢献活動の場、地域文化の発信拠点として、四谷ひろばが誕生する。(中略)「廃校をどう使うかは、そのときどきの社会情勢や財政状況で変わってきます。でも利活用で一番重要なのは、地域のニーズを聞き出すことです。四谷ひろばの場合は、検討会に集まった人たちの思いがパワーとなって、コミュニティ拠点をつくり上げた。しかもその思いがこれまで持続され、イベントなどに子どもさんから高齢の方まで集まっている。非常に地域に愛されている施設だと思います」(抜粋)

4 兵庫県加東市│加藤市東条文化会館(コスミックホール)
住民によるNPOが模索する音楽専用ホールの未来

文:山名尚志

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© NPO法人新しい風かとう

16年度から3年間、コスミックホールと日本木管コンクールの運営を、旧東条町の住民が中心となって新たに立ち上げたNPO法人「新しい風かとう」が引き受けることになったのだ。(中略)まずは3年。その間にどれだけ住民の支持を獲得し、財源を確保し、そして“人口が少なくてもやっていける音楽専用ホール”の新たなモデルを提示できるか。新しい風かとうのチャレンジは始まったばかりだ。 (抜粋)

空間のエスプリ

歴史的建造物をアート空間へ
台北の「華山1914文化創意園区」と「松山文化創意園区」

文:張依文

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© 台北市文化基金会

台北市では、日本統治時代(1895~1945)に建てられた古い建物を再生した新たな文化拠点が次々に出現している。その代表的なものが、1914年に建設された旧・酒工場を再生した「華山1914文化創意園区」。ボロボロだった建物を90年代に市民が文化活動の場として使い始めてから段階的に発展した。そして、1937年に建設され台湾の近代工場の先駆けとなった旧・台湾総督府専売局松山煙草工場をデザインとアートの施設として再生したのが、2011年にオープンした「松山文化創意園区」だ。 (抜粋)

体験レッスン

山本能楽堂に能楽堂と能の普及について学ぶ

構成:山下里加

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© 岩本順平

全国では、公立、民間を問わず、多くの能楽堂がそれぞれの地域に建っています。しかし、能を愛好する人は年々少なくなり、能楽堂の活用に悩む自治体も増えています。600年の歴史をもつ能楽を、次世代に引き継ぐために何ができるのか?大阪で最も古い能楽堂であり、現代アートなども取り込んだ普及活動に精力的に取り組む山本能楽堂に、能楽の可能性を拓く試みについて学びます。

座談会

超高齢社会と向き合うために

司会・構成:坪池栄子

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© 雨田芳明

日本では、団塊の世代が75 歳以上となる2025 年に高齢者人口の総人口に占める割合が30%を超える。こうした超高齢社会は、地域や公立文化施設にとって無視できない課題であり、水面下での模索が始まっている。それぞれの取り組みと問題意識を語り合う。

SCOPE

東京都武蔵野市「ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス」
“ゆるやかな繋がり”をコンセプトにあらゆる市民の居場所をつくり出す

文:山下里加

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© 雨田芳明

年配のひとり客から親子連れ、学校帰りの中高生たち、仕事帰りのビジネスマンまで多様な世代の、多様な目的をもった人たちが行き交い、思い思いの時間を過ごしている。そうした人々が、自然と市民活動にふれる“ゆるやかな繋がり”をつくれるのが、武蔵野プレイスの最大の特徴となっている。(抜粋)

海外STUDY

高齢社会と向き合う英国マンチェスター
―――エイジフレンドリーな都市を目指して

文:吉本光宏

WHOは2010年にエイジフレンドリー(高齢者にやさしい)な都市・地域の世界的ネットワークを立ち上げた。英国で最初に参加したのがマンチェスター市だ。同市は“エイジフレンドリー・マンチェスター”というスローガンを掲げ、市の関係部局だけでなく、住宅やまちづくりの関係団体、大学や文化施設などと連携して、高齢者が安心して歳を取り、楽しく生き生きと暮らせる都市づくりを推進している。(抜粋)

イラストSCOPE

ゆるやかな応援の輪がつくる民俗行事
山形県上山市の「加勢鳥」

文:北河直子/イラスト:田渕周平

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上山では、毎年2月11日に、藁で編んだ「ケンダイ」と呼ばれる蓑のようなものを頭から被った加勢鳥が、「カッカッカーのカッカッカー」という掛け声とともに飛び跳ねながら城下の街を巡る。人々は商売繁盛、また火伏せの意味も込めて祝い水を浴びせかけ、「銭さし籠」と呼ばれる籠にご祝儀を入れ、酒などを振る舞う。立春を迎えた後とはいえ、2月の雪降る山形は極寒だ。その中で奇妙な姿をした者に水を浴びせる行事は珍しがられ、訪れる観光客も増えている。(抜粋)

第41号 NPO施設のいま(2016年度3月発行)