一般社団法人 地域創造

第30号 小さな町の挑戦はつづく(2011年度10月発行)

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特集 小さな町の挑戦はつづく

小さな町だからこそ、誇りや一体感は何よりも大切だ。文化や芸術を活性化の核に据えることで、みんなの目が輝きだす瞬間がある。地域の伝統芸能や新しいアートを看板に掲げ、果敢な挑戦をつづける、個性的な町を訪ねる。

空間のエスプリ

体験レッスン

座談会

イラストSCOPE

SCOPE

海外STUDY

特 集 小さな町の挑戦はつづく

1 岡山県真庭市久世地区 久世エスパスランド
わがまちの宝は、明治建築校舎と文化センター
住民の声に応える"なんでもあり"が運営の基本

文: 田中健夫

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© 大河内禎

 「『文化というのは10年かかる。10年後にホールが出来て良かったと地域の人に思ってもらえる事業をしてほしい』とのアドバイスがあった。これが、開館後の事業運営の基本になっています」(抜粋)

2 北海道白老町 飛生アートコミュニティー
誕生から25周年を迎えたアートコミュニティー
第二世代と地域との新たな出会い

文: 神山典士

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© 大河内禎

「地域の皆さんが僕らを大歓迎してくれたんです。僕らの活動に結構注目してくれていた。近隣の企業で働く若い人も多くて、夜中まで話は尽きませんでした」(抜粋)

3 福岡県八女市星野村 財団法人星のふるさと
何もない村から、なんでもある元気な村へ
星が降る村が歩んだ"村づくり20年の軌跡"

文:田中健夫

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©大河内禎

「村の隠れた魅力を地域の人々が引き出すとともに、都会の人たちと交流するようになって、自分たちの地域に対してどんどん自信を深めていった。」(抜粋)

4 群馬県中之条町 中之条ビエンナーレ
クリエイティブを担う人材が移り住み、まちの内側から活性化が始まった

文: 山下里加

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© 杉全泰

「あの子たちが大きくなった時に『私のまちには"ビエンナーレ"と"つむじ"がある』と自慢してくれたら、こんなに嬉しいことはないですね」(抜粋)

5 岩手県普代村 新普代村総合発展計画
伝統を受け継ぎ、新たにつくりだす
ふるさと文化への誇りがコミュニティの活力に

文: 奈良部和美

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© 永石秀彦

「『普代村の宝は何?』と尋ねると、多くの子どもたちが神楽と答える。村に自分が愛するものがあれば、そのために力を尽くせます。」(抜粋)

空間のエスプリ

横浜 実験都市BankART1929「新・港村」

文:土屋典子

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© 今井紀彰

 「この10数年、アートイニシアティブの活動が社会に浸透し、市民権を得てきました。また、横浜に多くのクリエイターが集まり、活動する地盤もできた。7年の活動で実感したのは、力のある人々が集まると、自然発酵して温度が上がるというか、自立していくということ。」(抜粋)

体験レッスン

楽しみながら学べる防災訓練「イザ!カエルキャラバン!」で非常時への備えを学ぶ

構成:大堀久美子

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© 大河内禎

「行き着いたのが『過去を振り返っていては前を向けないというのは嘘だ』という結論でした。過去を振り返り、そこから教訓を得て継承しなければ本当の前進はない。それを自分たちだけでもやろうと。」(抜粋)

座談会

地元演奏家によるアウトリーチのいま

司会・構成:坪池栄子

地域創造がクラシック音楽のアウトリーチ事業をスタートしてから14年。今日では地元の演奏家を対象にしたオーディションや研修を行い、学校等に派遣する公立ホールも増えてきました。今回は、こうした取り組みを行っている若手担当者にお集まりいただき、現状や地元にかける思いを語っていただきました。

イラストSCOPE

石巻市雄勝町 復興の道を歩み出した地域の絆を結ぶ雄勝法印神楽

文:奈良部和美/イラスト:田渕周平

「地元の芸能は、絶対に地元の人が支援してくれる。家が全壊した人が、神楽復興のために募金をしてくれるんですから。仲間と一歩を踏み出すとなんとかなるものです」(抜粋)

SCOPE

静岡市
幅広い世代を元気にするコミュニティダンス・プロジェクト

文:乗越たかお

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© 大河内禎

「家や社会で脇役的になっていた年齢層の人が、自分が注目されたり、じっくり話を聞いてもらえる中で、ひとりの人間として存在する自信を取り戻していく。そんな表情の輝きを感じました」(抜粋)

富山県南砺市 
日本有数の木彫刻のまち・井波で続く国際的イベント20年の歩み

文:土屋典子

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© 大河内禎

「合併で井波の名前は町名から消えました。しかし井波彫刻という全国、世界に誇れるブランドがあります。これをもっと南砺市民に知ってもらい、市民自ら外に向かって『こんな素晴らしいものがあるよ』とアピールしてもらえたらと思っています。」(抜粋)

海外STUDY

フランスの舞踊環境の変遷 アンジェ国立現代舞踊センターを中心に

文:藤井慎太郎

今日のフランスは現代ダンスを取り巻く環境が最も整った国のひとつとして知られているが、それは、文化省のみの貢献によるものではなく、文化の領域においても地方分権が進み、地方自治体と国との間に対等なパートナーシップが築かれる過程と重なり合いながら生じた変化である。(抜粋)

第30号 小さな町の挑戦はつづく(2011年度10月発行)